訪問介護において、利用者さんや
そのご家族との信頼関係を築くこと
は重要です。しかし、信頼と洗脳は
違います。ルールを逸脱して
顧客を意のままにしようとする
行為が許されてはなりませんし、
それを許す業界であってはならない
と、私は思います。
A事業所に登録しているaヘルパー
さんが、新規の利用者さん宅で支援
していると、そこへメイン事業所
であるB事業所のbヘルパーさんが
来て何だかんだと偉そうに
指図したんだそうです。
何でも10年来そのお宅に出入り
しているとかで、ご家族と一緒に
撮った写真が部屋に飾ってあるので
普通の関係ではないことはaさん
にもすぐに解ったそうです。私なら
「どちら様ですか?」と聞いて
他社のヘルパーだと解った時点で
お引取り願うところですが、気の弱い
aさんは勢いに圧倒されて、それが
出来なかったんだそうです。
他社のヘルパーさんの支援中に
入って来ること自体が非常識なん
ですが、そのうえ新規で入った
ばかりのaさんをつかまえて
いちいちあら探しをしては
「そんな常識もないの?」
と何度も大声で罵ったそうです。
それもaさんいわく、非常識なことは
何一つしていないのに…。でも
それを傍らで聞いてる顧客にすれば
bさんこそヘルパーの鏡で、A社や
aさんは非常識だと思い込む訳で、
まあ、実に手慣れたもんです。
bさんは利用者さんの食事を毎回
半分以上捨てているにもかかわらず
「完食した。」と10年間ご家族に
報告し続け、B社のヘルパーさんは皆
同調して来たので、ご家族は利用者
さんがそれだけの量を食べられると
信じてるんだそうです。ですから、
A社もB社の前例にならって、半分
捨てるように事前にaさんに支持
してたんだそうです。でも、良心の
呵責に耐えかねたaさんは、つい
「これだけしかお食べになりません
でした。」と、ご家族に本当のことを
言っちゃったんですって。すると
「他の人は皆、完食させてる!」と
凄いけんまくで怒られたそうです。
皆さんは訪問介護の現場を
洗脳したもん勝ちの世界にして
いいと思いますか?
仕方がないと諦めますか?
B社は他にも類似した案件を複数
抱えており、過剰サービスや洗脳に
よって顧客を意のままにする
ヘルパーを黙認しています。
「顧客を洗脳しちゃったヘルパーにゃ
勝てません。ほっときゃ稼いでくれる
んだから、やらしときゃいいじゃん。」
ってなもんなんでしょう。
私がもし権限のある立場なら、
こういう事業所とは一線を画します。
既に洗脳されてしまった顧客とも
一線を画します。訪問介護の現場を
洗脳したもん勝ちにしてはならない
と思いますし、そういう伏魔殿に
大切な社員やヘルパーさんを
放り込む訳にはいかないからです。
これから訪れるであろう
利用者受難・利用者格差の時代、
私達は全てのご依頼には
お応えできなくなるでしょう。
利用者さんを洗脳してまで
儲けなければならない必要など
全くないんです。
武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・水・金の朝に更新。
E-mail:
at-home-takeuchi@aqua.ocn.ne.jp
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