ミュージカルの終演後、ロビーに出ると、
そこにいる生徒や先生達みんなの視線が
私に注がれているのを感じました。そして
ある先生は「武内、良くやったな。この
ままじゃもったいないよ、どこか借りて
もう1回やれよ。」なんて言ってくれま
した。たとえ心にもないお世辞だったと
しても、最大級の誉め言葉を頂けたのだ
と今になれば思います。この先生は、私が
学校をサボって赤点を取ったりしても、
私が欠席した授業で「武内はいいんだ。
目標に向かって頑張ってるんだから。」
って言って下さった方でした。でもその時
の私は敗北感と虚脱感に襲われていて、
せっかくのお言葉を素直に聞くことができ
ませんでした。「有難うございます。」
と口では言いながら、心の中では「こんな
幼稚なものを二度とやる価値なんかないじゃ
ないか!」って思ってしまいました。
「やっぱりプロにならなきゃダメだ。」
そう思いました。あらかじめ用意された
セリフだったかも知れません。だって、幼稚
なものしかできないなら、プロになんかなれ
っこないって思っても不思議じゃないです
からね。やる前からプロになるって決めてて
その口実のアリバイ作りをしたみたいなもん
ですね。
いつどうやって、その敗北感と虚脱感から
立ち上がることができたのか覚えてません。
ミュージカル終演から演劇学校入学までの
5ヶ月間は、私の人生において珍しく芸事を
せず、目標もない時期でした。
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名も無き親爺が人生を語る
世にも不思議なブログ
武内利之の「ザッツ・ライフ」