2019年6月30日日曜日

思い残すことなく


来年はベー様の生誕250周年だそうですね。
「ベートーベンに始まり
 ベートーベンに終わる」
なんて言葉があるけど、私もベー様LOVEでね。
いつもいつも、ベー様に励ましてもらいながら
生きてます。かのシューベルトさんなんか、
ベー様のストーカーだったって話だし、
人を魅了する力がおありになるんですね~

「苦悩を突き抜け歓喜に至れ」って、ご自身が
おっしゃってますが、本当にベー様の音楽は
その言葉の通りで、どんなに落ち込んだ時でも
元気がもらえるんですよね!

でも、どれもこれも大好きな曲ばかりじゃない
んです。打率4割かな?ホームランか三振か
って感じで、好きじゃない曲は全然聴かない。
でも、好きな曲は毎日聴いても飽きない。私の
一番のお気に入りは「レオノーレ序曲・第3番」
高1の時に吹奏楽で演奏したんですが、当時は
若かったので、出だしがスローで変化がなくて
たいして好きじゃなかったんです。でも歳をと
るに従いどんどん好きになり、今では栄養ドリ
ンク飲むみたいに、しょっちゅう聴いてます。

https://www.youtube.com/watch?v=OOIlQkANUxQ

この曲は遺書を書いた4年後、36歳の頃の
作品で、この曲を描いた後に「運命」「田園」
をたて続けに完成させたんです!ベー様には
珍しくオペラですが、何度も推敲を重ねて序曲
を4曲も描くことになったとか。最も有名なこの
3番は音楽的に濃密過ぎるので、今ではオペラ
の序曲としてではなくコンサートで演奏される
ようになったんですって。「フィデリオ」って
いうオペラで、政敵の仕業で不当に投獄された
夫を救い出すために、妻のレオノーレが男装し
てフィデリオと名乗り監獄に潜入し、見事救い
出すっていう胸のすくような話です。

この曲をもう一度演奏出来たなら、思い残すこ
となく死んで行けると思うんですが、実を言う
と、もう2曲、そういう曲があるんですよ。

“ Symphonic Dances
    from West Side Story ”
https://www.youtube.com/watch?v=ujxHq8i7fgE

私が38年間も演劇人生を送るきっかけと
なったバイブルのようなミュージカル
West Side Storyのメドレーです!

“ Sing Sing Sing ”
https://www.youtube.com/watch?v=d9AMBdVl0z8

生まれ変われるなら誰になりたい?って聞かれ
たら、迷わず「ベニーグッドマン!」って
言うくらい、憧れた方です。この方の曲なら
この曲にこだわりません。何でもいいです!

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2019年6月23日日曜日

短所を直す

38年間の演劇人生で、私は短所を直すより
長所を伸ばす方が大事だと思って生きて来ま
した。芸の世界では秀でた才能を持つことが
重要で、平均点が高くてもダメなんです。踊り
はダメでも歌が抜群なら主役がもらえるけど、
どれも平均点じゃ注目してもらえません。私は
何一つ秀でたものがなく地味な演劇人生でし
たが、それでも自分なりに長所を伸ばそうと
努力して来たつもりです。

介護の世界は真逆でした。秀でた才能はなくて
も平均点の高い人が喜ばれます。調理はプロ級
だが身体介助は素人なんてヘルパーじゃダメ。
ケアプランは良く出来てるように見えても、
アセスメントがいい加減なケアマネもダメ。
芸術家が「君の作品は斬新だね。」って人から
言われたら喜ぶかも知れないけど、ケアマネが
「君のプランは斬新だね。」なんて言われたら、
恐ろしさで息が止まりそうになるでしょうね。

ところが、利用者さんを分析する時は別で、
「できないこと」ばかりに目を向けず「できる
こと(強み)」に着目することが大切だと研修
で教わります。そして、誰にも当てはまるよう
なのでなく「その人らしい」プランを作るように
と教わるんです。同じ支援を位置づけるにし
ても、ご本人が前向きにとらえ目標に向かって
改善していく動機づけになるようなプランを
作れってことなんでしょう。

そもそも人はなぜ短所を直さなきゃならない
んですかね?皆と協調して生きて行くためで
すかね?長所の目立つ人は独創的で魅力的で、
歴史を変えるような学者や芸術家には、そうい
う人が多かったんじゃないですか?「短所が
ないのが短所」なんて言い方もありますしね。
短所を直して喜ぶのは、自分よりも周囲の
人達のような気がしますけどね。

私生活において、子どもの頃は「明朗活発」
「面白い」「優しい」などと言われ、褒められ
て育った私ですが、結婚後は常にカミさんから
短所を指摘され、それを直しながら生きて来ま
したよ。だから今は、仕事でも私生活でも短所
を直す生き方を強いられてる訳です。

せめて、こうしてブログ書いてる時や、
音楽で無邪気に遊んでる時ぐらいは、
長所を伸ばす生き方をしたいもんです。

Because, that’s my life !

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2019年6月16日日曜日

一杯のかけ蕎麦

「一杯のかけ蕎麦」って話がありましたね。
私は原作を読んだことないし、映画も観たこと
ないけど、なんでも、事故で夫を亡くした女性
が2人の子どもを連れ、大晦日に蕎麦屋で一杯
のかけ蕎麦を注文し、店主は黙って1.5人分の
蕎麦を出し、それを母子3人が食べる…って
話だそうですね。

子どもをロッカーに置き去りにしたり、
虐待死させる母親も世の中にはいるけど、
縁あってこの世で出会った者同士が
慈しみ合い、助け合って生きるのが、
人間らしさだって思いたいですね。

近頃世界中で見られる自国ファーストの現象、
排他的と言うか、弱肉強食と言うか、
自分だけ食べて他人に食べさせないみたいな、
一杯と言われても一杯すら出さないみたいな、
世知辛い世の中になっちゃったなって
気がしませんか?

人類の歴史は戦いの歴史であると同時に、
家族~地域~国と集合体の範囲を広げる歴史
でもあったと思います。EUみたいな国の連携も
出来たし、知り合いでなくても縁あって同時代
に生きる者同士が慈しみ合い、助け合って生き
る範囲を広げて行く過程なんだと思うんです。

民主主義があり、徴税分配のシステムがあり、
自由な報道があり、時代とともに世の中が
良くなって行くはずだと思ってると、意外にも
歴史を逆行させるような現象が起こる。でも、
歴史を逆行させる指導者が選挙で選ばれる国が
多いんですから、人々の利己的で排他的な心が
表現されてるんだと考えざるを得ないですね。

利己的で排他的な心は誰でも持っていて、
個人とか家族とか、小さな集合体の範囲内で
防衛しようとする本能なんだとすれば、
その範囲を広げて行けるのが
人間らしさじゃないかなって思うんですね。
だから私達、
知り合いでない人々のことを考える時も、
とりあえず一度、一杯のかけ蕎麦のことを
思い出してみるといいんじゃないでしょうか。

縁あって同時代を生きる者同士が
慈しみ合い、助け合って生きる
人間らしい集合体の範囲を広げて行く能力を
人類は持っていると、私は信じたいです。

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2019年6月8日土曜日

ドン・キホーテ

皆さんはドン・キホーテという言葉から
何を連想しますか?

小泉さんが郵政解散した時「ドン・キホーテ
のつもりか?」なんて言われましたね。参議院で
否決され衆議院を解散。自民党の支持基盤で
ある郵便局長会を敵に回し、党内の反対派に
抵抗勢力の烙印を押し落下傘候補をぶつける。
「正義だと思ってるのは自分だけ。」と揶揄
したものの、逆に挑戦者ドン・キホーテを応援
したい気持ちを起こさせたかも知れませんね。

ドン・キホーテは騎士物語の読み過ぎで虚構と
現実の見境いがつかず、自分が正義の騎士だと
思い込んだ老人の物語です。彼はボロ服を身に
着け、折れ曲がった剣を持ち、痩せこけた老馬
にまたがり、盲目的に従う従者を連れて旅に
出ます。彼の目には安宿が城に見え、娼婦が
高貴な姫に見え、風車が巨人に見えます。一見
狂気のように、また滑稽に映る行動ですが、
実は「志高き者の価値観は凡人には理解でき
ない。」ということが逆説的に表現されている
ように、私には思われます。実際には、妄想や
徘徊癖のある認知症高齢者だったとしても、
ドン・キホーテとなった彼にとっていかなる
レッテルも無意味です。青年のように戦いを
挑み、青年のように恋をします。時を忘れて
旅を続け、心のままに怒り、喜び、悲しみます。

究極の幸福!
それが見果てぬ夢であればあるほど強い!

私は常に何かしら目標を掲げ、それを達成する
ための努力を生きる活力として来たけど、壮大
な夢に向かって生きて来たってほどじゃあり
ません。実現可能な範囲の目標に挑戦して来た
に過ぎないです。もっと壮大な夢を描けたら、
もっと楽しく生きられたのかも知れませんね。
それが見果てぬ夢であろうがなかろうが、正義
であろうがなかろうが、勝手に思い込むことで
いつまでも青年のように輝いていられるなら、
思い込んだ者勝ちですから!

見果てぬ夢の物語の主人公が何故、老人なのか
合点が行きます。残り少ない人生で実現可能な
夢に向かって生きられる幸せな老人は、そう
ざらにいやしないからです。ならば…

若者は実現を信じて夢を見よ!
老人はドン・キホーテになれ!
挑戦こそが生きる意味だ!

Because, that’s my life !

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2019年6月1日土曜日

生きた芸術

ご報告が遅れましたが、2月に会社を移籍して
4ヵ月経ちました。来年から制度改正で事業所
の要件が厳しくなるので、就活しなきゃなら
なくなる可能性が少しでもあるなら、1つでも
若いうちにと、移籍を決断した訳です。

会社は全国展開してる上場企業です。演劇でも
介護でも小さな会社にばかり身を寄せてた私
が、この歳になってそんな大きな会社に辿り
着こうとは、意外や意外。やっぱ歳ですかね。
気持ちが守りに入ってるのかも知れません。
会社には独自の研修や内部監査のシステムが
きっちり構築されてて安定感抜群です。何より
素晴らしいのは、人を大事にし人を育てる会社
だってこと。7年前に定年制を廃止し自己申告
定年制になってます。そして、人を褒めなさい、
笑わせなさい、嬉しかったことを思い出しなさ
いと指導します。フレックス制で、様々な境遇
の人が働きやすくもなってます。なので私は、
毎朝7時に出社してます。夜の残業は嫌だけど
朝の早出は苦にならないからです。

事業所まではチャリで20分。大した距離じゃ
ないけど、川ひとつ越える分ちときついです。
でも、神様が健康寿命を伸ばして下さるんだと
思い、電動アシスト使わずに頑張ってますよ。
先輩ケアマネの方々は、私が質問すればきちん
と教えてくれます。そればかりか、入社して
1ヶ月の間に管理者の方が「何かやり辛いこと
ある?」って二度も聞いてくれましたし、私が
ミスをしたら「私が先に教えとけば良かっね、
ゴメンネ。」って言ってくれました。仕事が
上手く行かず落ち込みそうな時は、必ず優しい
一言で救ってくれます。人格者っているもんだ
なって感動しますよ!芸術は人を感動させる
けど、人徳は生きた芸術だって思いましたね。

本当に良い会社、良い事業所、良い上司と
出会えて幸せです。この幸運に心の底から
感謝してます!

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