2015年8月3日月曜日

罪状認否


裁判の被告って、たいてい
罪状認否(無罪の主張)をしますね。
テレビのニュースで報じられるのは
そんなのばっかりですが
実際はどうなんでしょう?
中には素直に罪を認めて
あっという間に結審しちゃう
ってこともあるんでしょうか?

1946年5月から2年半かけて
行われた東京裁判では、被告人の
何人かは「私に責任があるのだから
『無罪』などとは言えない。」と
罪状認否を行うことに難色を示した
そうです。しかし、それがなければ
裁判を始めることが出来ず、裁判の
目的である情報開示が出来なくなる
ことから、弁護人が強く説得して
被告人28名中27名が「無罪」と
答え、裁判が始まったんだそうです。

戦後にアメリカ流の民主主義が導入
されて、財閥や軍閥の解体、天皇の
統帥権を乱用することの出来ない
新憲法の制定、一般国民や女性の
選挙権が認められるなど、
随分と民主的な世の中になりました。
しかし、その始まりがこの罪状認否
の強要だったことは興味深いです。
罪を認めているのに、認めることが
許されない、それが民主主義国家
日本のスタートだった訳ですから。

自分の罪を素直に認めない
昨今の風潮は、この出来事の影響が
あるんでしょうか?
誰がどう見たって犯人で、もちろん
自分が一番良くそれを知ってるのに
たいてい認否とか黙秘しますよね。
少しでも裁判を有利に進めたい
刑を軽くしたい気持ちは解りますが、
日本人から潔さを
奪ってしまったんですかね
あの裁判が…。

これが裁判だけにとどまらず
家庭や仕事場にも蔓延したら
厄介ですよ~。
テレビで中国人の女性タレントが
「中国人は謝らない。特に女性は
自分が悪いと思ってても謝らない
ですよ。」って言ってましたが、
確かに、中国人に限らず外国人は
自分の罪を認めたがらない
傾向がありますよね。
そんな中で日本には
素直に謝る心の持ち主が、まだまだ
たくさんいらっしゃいますよ。

自分のせいで起きてしまったことを
詭弁を弄して取り繕ったり、
責任転嫁したり、隠ぺいしたり、
果ては逆ギレしたり…。醜いですね。
老婆心ながら、自分で自分が
嫌いになったりしませんかね?

潔く生きる方が
気分良く生きられるような
気がするんですが
皆さんは
いかがお感じになりますか?

武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・水・金の朝に更新。
E-mail:
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