森下洋子さん
1948年生まれ、広島県出身。
3歳からバレエを始め、12歳で
バレエを本格的に学ぶ為に上京。
天才バレリーナと呼ばれました。
高校卒業後に米国へ留学。
ヴァルナ国際バレエコンクールで
日本人初の金賞を受賞。
「日本人にはバレエは無理。」という
世界的な偏見を払拭しました。
彼女の言葉に
こんな言葉があります。
「私は毎日、2時間の基本レッスンを
やっています。これは、私の舞台を
支えている大事なレッスンです。
1日基本レッスンを怠ると、自分
の体が不調になるのが解ります。
2日怠ると、パートナー(共演者)
に解ります。そして、3日怠ると
多くの人(観客)に解ります。」
「初心忘るべからず。」という言葉を
お題目ではなく、切実な現実として
受け止め実践しているプロの姿が
伝わって来ますね。
実際に2日、3日と怠ったことが
あるのかどうか知りませんが
ご自分なりにそう戒めながら
トップダンサーの地位を
維持し続けたんだと思います。
どんな分野であれ
圧倒的な力の差を見せつけなければ
トップであり続けることは
できないのかも知れませんね。
そのためには
人の見ていない所で
あらん限りの努力をする、
人の見ている所では
事も無げにやって見せる。
それがプロ根性だと、
私は思います。
ヘルパーという仕事は
自分と利用者と密室で2人きり
という場合が多いので
バレリーナよりもっと強い
自戒の精神が必要かも知れません。
自分自身が共演者となり
観客となって、自分を監視し続け
なければならないでしょう。
もっとも介護の世界に
トップ・ヘルパーはありませんから
圧倒的な力の差を見せつける場面も
必要性もないでしょうが…。
でも、いつしか基本がおざなりになり
俗に言う『ナアナアな仕事』が
常態化する危険性はあります。
ヘルパーは体が資本ですから
日々の健康管理も大切な仕事です。
また、仕事上おつき合いする人々
(利用者さん、そのご家族、
サービス提供責任者や所長さん)
に苦手意識を持ってしまうと
自分の仕事の領域を狭めて
しまいますから、できるだけ
オールマイティーになれるよう
心穏やかに接することが
肝要ではないでしょうか。
どんな実力者でもベテランでも
基本が大切なんですよね。
そのことを肝に銘じ
人様から寄せられた期待に応え
責任を果たして行きたいものです。
武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・水・金の朝に更新。
E-mail:
at-home-takeuchi@aqua.ocn.ne.jp
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