私、超絶技巧が嫌いでね。
「凄いでしょ?」みたいな演奏が出てくると
すぐ消しちゃうんですよ。関心と感動は違う、
否、関心すらしない。
昔、リストってピアニストが超絶技巧を売りに
して名声を得たものの、作曲に専念するように
なると、徐々に作風が変わってったんですって。
有名な「ラ・カンパネラ」は、もとは情緒も
へったくれもない超絶技巧をひけらかすための
曲だったけど、改作を重ねて、今でも演奏され
ている素敵な曲になったんですって。
クラもそうですよ。普通に吹きゃあいいのに
余計なおかずくっつけて派手に演奏したり、楽器
じゃなく土管を鳴らすみたいにバリバリ鳴らし
たり、「熊蜂の飛行」を選曲したり…早く演奏
できるってとこ見せたくて選曲するんですかね。
チゴイネルワイゼンで一番グッと来るのは
どこんとこですか?中間部のゆったりと切ない
メロディーでしょ?
凄い離れ業で人を驚かすのって、再生回数を
増やしたいYouTuberみたいじゃないですか。
芸術家としては、お寒い感じがします。
誰にも出来ない技術をひけらかすのでなく、
誰にも出来る曲を、
誰にも出来ないほど感動的に演奏するのが
プロってもんじゃないですかね。
名も無き親爺が人生を語る
世にも不思議なブログ
武内利之の「ザッツ・ライフ」
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