「体鍛える前に頭鍛えろ!」
スポーツ観戦している時に、私は
テレビに向かってしばしば
そんな罵声を浴びせてしまいます。
ご本人達は必死で戦ってるのに
野次馬は勝手なこと言えますよね。
皆さんはそんなこと、ありません?
錦織圭氏のコーチを務める
マイケル・チャン氏は錦織氏に
身体の小さい選手が大きい選手と
互角に戦うには、なるべく前へ出て
ボールを早く打ち返すことが必要だ
と教えたんだそうです。そうすれば
左右に振り回されて失う体力を
軽減できると言う訳です。
でもこれ、伊達公子さんがとっくに
やって証明していたことですよね?
1996年にシュテフィ・グラフに
勝った時、錦織氏はまだ7歳。
とは言え、小さな選手が大きな選手に
勝利するノウハウは世界中の選手の
知る所となったはず…。
なぜ錦織氏が伊達さんのプレー
スタイルを真似しなかったのか
素人の私には解りませんが
勝ちたいと本気で思えば
勝てない自分に苛立ち、不安を覚え
必死で研究するはずです。
「フェデラーを尊敬している。」と
熱く語った錦織氏に対してチャン氏
が感じた『精神的な弱さ』とは、実は
勝てない自分に甘んじていたという
ことなのかな?って気がします。
こんなことばかり言ってると
錦織ファンから袋叩きに
あいそうですが…。
自信のない人は萎縮して
実力ほどの力も発揮できませんが
自信のある人は、のびのびと実力以上
の力を発揮することができます。
ただし、その自信を持つに至るまでは
不安に震え、そこから抜け出そうと
必死に研究し、必死に鍛えた日々が
あったんじゃないでしょうか?
錦織氏のような世界レベルの方を
引き合いに出すのは恐縮なんですが
私のような凡庸な人間が
急速に衰退していく演劇の世界で
曲がりなりにも38年間
飯を食って来られたのは
底知れぬ不安の中で必死に研究し
常に出来る限りの準備をし
自信を持って行動する
その姿勢があったればこそだと
それだけは自負しています。
今の私は58歳
介護のキャリアはわずか2年半
しかも今後
私に与えられた時間は
そう長くありません。しかし
不安~研究~自信への基本姿勢は
崩したくないと思っています。
でなければ「まず頭を鍛えろ!」
と罵声を浴びせられるだけです。
Because, that’s my life !
武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・水・金の夜に更新。
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