大人になってから気づいたんですが
West Side Story などの大作に
出逢う遥か前、幼少の頃に、
ミュージカルは私達の生活空間に
確実に入り込んでいたんですね。
白黒のテレビで放映されていた
懐かしい番組、それらの中には
立派なミュージカルがあったんです。
しかし当時は幼かったですから
そうとは意識せずに観ていた訳です。
以前ご紹介した“夢で逢いましょう”
“お笑い三人組”“てなもんや三度笠”
ドラマ「ありがとう」でも水前寺清子
さんが芝居の途中で歌い出すという
シーンがありました。しかし、どれも
音楽バラエティーだったり、歌入り
芝居だったりというものでしたが、
そんな中で極めつけが、私の世代は
胸を掻きむしられるほど懐かしい
“ひょっこりひょうたん島”
人形劇なのに完全なミュージカル!
声優陣もそうそうたる顔ぶれでした。
オープニング
https://www.youtube.com/watch?v=gJlZnlsJGlg
宝探しの歌
https://www.youtube.com/watch?v=JDAcmxfnX50
人間レコードの巻き
※後半に博士(中山千夏)の歌が
あります。
https://www.youtube.com/watch?v=HGfDoffVeW8
博士・ソロ曲集
https://www.youtube.com/watch?v=bhl1USji6JM
今の若者は私達のように幼少時から
ミュージカルを観ていないので、
芝居の途中から歌い出す、踊り出す
ということ自体に違和感を覚える
らしいですね。淋しいことです。
絵にも日本画・洋画があり
洋画にも印象派・シュールリアリズム
など様々な表現方法があり、一口に
“リアル”と言っても色々なフォルムが
あるのだと、そう考えてみて下さい。
ミュージカルには芝居の他に
歌があり、ダンスがあります。
でありながら、オペラより
親しみやすいです。よくオペラと
ミュージカルの違いを聞かれますが
「音大を出た声楽家が演じるのが
オペラ。演劇学校を出た俳優が
演じるのがミュージカル。」と
私は答えてます。
また、ミュージカルは
美食的な芸術でメッセージ性に
欠けると思われがちですが、
私はそうは思いません。
“West Side Story”は
アメリカの貧困と人種差別の問題を
ロミオとジュリエットのストーリー
を借りて見事に描いています。
“ラ・マンチャの男”は
反体制的な街頭演劇をしていた
役者が捕えられ、獄中で他の囚人達を
巻き込んで正義の騎士ドン・キホーテ
の劇を演じ、演じ終わると断頭台への
階段を登って行くというものです。
“屋根の上のバイオリン弾き”は
弾圧に耐えて生き抜くユダヤ人を
描いています。
“キャバレー”はナチスを皮肉り
「人生はキャバレーみたいなもの」
と世の中を逆説的に皮肉っています。
“Jesus Christ Superstar”は
「イエスは神でなくスターだ。」
という強烈なメッセージを
送っています。
次回から、私のお気に入りの
ミュージカルを1つ1つ丁寧に
ご紹介しますので、乞うご期待!
武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・木の朝に更新。
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