2015年4月8日水曜日

北海道<雪の洗礼>

東京以外で最も親近感のわく所
私にとっては北海道です。
言葉から受ける印象がいいんです。
標準語をベースに東北弁と江戸弁が
絶妙にコラボしてるって感じです。
「どっから来たのさ?東京かい。
こっちは寒いっしょ。」北海道弁の
2つのキーワード「のさ」と「かい」
が郷愁を誘うんですよ。
「色々お世話になりました。」
「なんも、なんも。」
これは東京にはない言葉ですが
「いえいえ、私は何も(なんも)
たいしたことはしてませんよ。」
といった意味で頻繁に使われます。
他にも「いんでないかい?」とか
なんか心がホワっとしますでしょ?

そんな北海道を
私は営業で4年間担当しましたが
いきなり真冬の北海道に降り立ち
雪の洗礼を受けましたよ。
まずは、歩けない!
革底の靴を履いていたので
ツルツルに滑るんです。冗談抜きで
最初は這って歩きましたよ。
やっとのことで靴屋に駆け込み
靴底に雪用のゴム底を貼ってもらい
ましたが。そんな習慣があることすら
知らなかったんです。

現地のレンタカーは
当時まだ禁止されていなかった
スパイクタイヤでしたが
それでも結構滑りましたよ。
現地のドライバーは
スイスイ走るんですが
滑るのを計算に入れて走る技を
皆さん身につけてるんですよね。

学校の駐車場に車を停めて
職員室で30分程話をして戻ると
もう車が雪に埋もれて見えない。
タイヤが滑って発進できない。
タイヤ周りの雪をかいてもかいても
積もるスピードの方が早い!
4駆に乗ってる方がワイヤーで
引っ張ってくれましたが、私はその時
初めて4駆の威力を知り
翌年からレンタカーは必ず4駆を
借りることにしましたよ。

小樽という街は海岸線から急勾配を
登って行く地形で、雪が降るともう
天然の滑り台になっちゃうんですね。
車だと、坂の上まで登り切る前に
止まっちゃって動けなくなる恐怖と
闘いながらの運転で、実際に
止まっちゃうこともあるんです。
そういう時も、やはり4駆のお世話に
なるより他ありませんでした。
現地では困った時は相身互いで
助け合う文化があるんですね。
下りはブレーキ踏んでも止まらない
滑り台状態なので、恐怖感は尋常では
ないです。人が歩いて来ようもんなら
ぶつからないよう神に祈るのみです。

最初の出張から帰った私は、妻に
「もう二度と行きたくない。」と
言ったものですが、2年目からは
「雪の北海道でなきゃ意味がない!」
と言うぐらい大好きになりました。

to be continued

武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・水・金の夜に更新。
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