2020年6月20日土曜日

The Dancing Doll

「自分に忠実に生きたいね。」って
言うは易く、行うは難しだと思いません?


誰もが自分の思いを持ってて、その思いに忠実に
生きたいけど、世間がそうさせてくれない。否、
世間を忖度して自分で勝手にブレーキかけたり、
方向転換したりしてませんか?


芸術家は、その最たるものかも知れませんよ。
好き勝手に作品創って、それが高く買って頂ける
なら万々歳ですが、それを決めるのは世間です。
だから、芸術で飯を食って行こうと思えば、世間
に忖度して、高く買ってもらえそうな商品を
生産しなきゃならない。趣味と実益が一致すりゃ
勿論それに超したことないけど、そういう人は
ほんの一握りでしょ?画家なんて、偉大な方ほど
ご存命の間に評価されず、亡くなった後に高い値
がつくってことが多々あるでしょ?


私が敬愛するMichele Mangani様は現役の
作曲家ですが、作曲だけを生業として食べて
おられるのかどうか知る由もありませんし、
彼の作品が世界中でどれくらい愛好されてる
のかも解りません。イタリア国内ではかなり
愛されているような気はするんですけどね。


私は本当に、心から敬愛しています。

クラリネットのために、庶民にも解りやすく
美しく、短時間で聴ける楽曲を多く生み出して
下さっています。中でも特筆に値するのが
“The Dancing Doll”


https://www.youtube.com/watch?v=hoZ5YCao4KA

たった1つの解りやすいモチーフを




淡々と繰り返すこの曲に、Mangani様の誠実さ、
凄さを感じてしまうんです。だって、そうでしょ。
いったいどこぞの作曲家様ならこんな曲を描け
ますか?奇をてらうまで行かないにしても、たい
がいもうちょっとカッコつけますよ。中間部に
16分音符並べて変奏したり、テンポ変えたり、

とにかくもうちょっとクラのテクニックの見せ場
を作りますよ。「こういう曲描いてバカにされない
かな?」って普通なら不安がよぎるでしょ?
それでも描くって、勇気があるじゃないですか!

自分の名声でもなく、クラ奏者の名声でもなく、
聴衆本位!聴いて下さる方を飽きさせず、解り
やすく、心地良くさせてあげたいという自分の

思いに忠実に音符描いてるような気がするん
ですね。信念があるんじゃないですか?

ただ、1つだけ解らないものがあります。
タイトル“The Dancing Doll”(踊り人形)
パペットとかマリオネットなら聴いたことある
けど、踊り人形ってのがあるんですか?もし
あったとして、この曲調とイメージが合うんで
しょうか?このゆったりとした曲調で、いったい
Mangani様は何を表現したかったんでしょう?


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武内利之の「ザッツ・ライフ」

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