私事で恐縮ですが、私は今、
10月に試験を受けるために勉強中なんです。
ところが自分の頭がザルになってて、
たぶん若い頃の3倍以上は努力しないと
試験には受からないだろうなって思うんです。
もし合格出来なかったら、制度改正のため、
3年間おあずけを食らうことになるので必死です。
今の私は60歳。3年後の私は63歳。
頭はザルどころか、紙の千切れた金魚すくい
みたいになってるかも知れません。
以前、ある要支援の方の予防介護を1年強
やらせて頂き、その後2年間ご無沙汰を
してたんですが、その方から先日お呼びが
かかり、再契約させて頂くことになりました。
「お久しぶりですね~!」なんて言って
盛り上がるかと思ってうかがったら、
重たい空気の中で
寝たきりの状態になっておられました。
目もつぶったままで容易に開けません。
「お久しぶりです。前に足洗ったり、体拭いたり
させて頂いてました。覚えてらっしゃいますか?」
かすかにうなづいて下さいました。
「明日から来なくていいよ。
ここでじっとしてね。
お迎えが来るの待ってるから。」
蚊の鳴くような声で、そうおっしゃいました。
寝たきりの状態になってしまったご自身を
未だ受け入れられていないご様子でした。
私は支援を始めるにあたり、
「心の通う会話を通じて、生きる意欲や楽しみを
見出して頂く。」ことを支援の目標に掲げました。
支援内容はオムツ交換ですが、私流に
そのような目標にさせて頂きました。
昨日の支援中に
「いつ治るのかね~。」ポツリと呟かれました。
私の声掛けに答えるのではなく、
ご自分から話されたんです。しかも、
「お迎えを待ってる。」よりずっと前向きです。
「若い頃と違いますからね。根気が要りますよ。
でも、お迎えはまだ来ないみたいですから、
生きること考えましょうよ。3年後には
オリンピックですからね。旦那さんもちょうど
90ですから。そこまで頑張りましょうよ。
80代は鼻タレ小僧だって言いますから。」
旦那さんの顔にうっすら笑みが浮かびました。
「いま卓球の女の子達が強いんでしょ?
あの子達がみんな東京オリンピックで金メダル
取ったら楽しいでしょうね!」
旦那さんの目が少しだけ開きました。
私が以前お世話させて頂いてた頃、
旦那さんは85歳。今は87歳。
この2年間は重たいですね…
歳を重ねるということは
出来ることが、出来なくなるということです。
私も、今出来ることを精一杯やって行こうと
思いを新たにした今日この頃です。
Because, that’s my life !
名も無き親爺が人生を語る世にも不思議なブログ
武内利之の「ザッツ・ライフ」日曜の午前に更新
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