私と同居している高齢者は
認知症に片足突っ込んだような
危うい所にいる86歳の女性ですが、
つい先日まで暖房入れてたかと
思ったら、もう冷房入れたんですって。
天気予報を信じて着るもの選んだり
エアコンをつけたりする人は、
自分の感覚だけでなく、情報も
加味して判断するでしょう。
「暖かいはず、涼しいはず、
電気代かけずに済むはず。」と。
去年の今頃、彼女は
5月5日まで柏餅を待ちきれなくて
4日に買って来て食べちゃって
5日には買わなかったけど、6日に
「やっぱり食べたくなった。」と言って
買って来て食べてました。
「柏餅は5月5日に食べるもの。」
という固定観念に縛られている人は
「食べたい。」という自分の欲求に
関係なく5日に食べるんですよね。
そうでないと気が済まない訳です。
4日や6日に食べる『自分』は
受け入れられない訳です。
私の勝手な想像ですが、こういう
固定観念にとらわれがちなのは、
女性より男性、子どもや高齢者より
その間の人達じゃないでしょうか?
「茨の道を生き抜く為には
勝手気ままじゃダメさ!」って
気ぃ張って生きてる人ね。
我慢が美徳になっちゃうんですよね。
そういう我慢から開放されて
勝手気ままに生きられるのが
認知症の方々ですね。一瞬一瞬を
本能のままに生きてる自由人ですよ。
我慢なんて言葉は辞書にない訳です。
ですから
我慢人と自由人の相互理解を深める
ことは、なかなか難しいんですね。
相手に合わせることも
合わさせることも難しい訳ですよ、
お互いに…。
介護ヘルパーはストレスの多い仕事だ
なんて囁かれるのも、そういう
ギャップに対応できないからかも
知れません。施設での介護職員による
虐待が後を絶たないのも、個々の
我儘につき合わされる職員の苛立ち
が原因の一つかも知れません。
家庭内での虐待で圧倒的に多いのは
実の息子さんによるものだそうです。
実は自由人こそ人間の自然な姿で
あって、我慢人は無理して生きてる
んだという認識を持てば、いろんな
摩擦が解消するのかも知れませんね。
でも私達は、
大人になる=世間の常識を知る
って思い込まされてますから
なかなか難しいかも知れませんね。
今年は4日までも待てず
3日に食べてました。昨日は
食べてませんでしたが、果たして
今日はどうなるでしょうか?
皆さんも試しに
5日に柏餅を食べると決めずに
生きてみますか?
武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・木の朝に更新。
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