ここのところ、安保法制のことで
世間は騒がしいですね。皆さんは
どんな思いでご覧になってますか?
あまり政治に関心のなかった方や
過去の経緯を知らない若い方々には
議事堂の内外で起こってる様子を
新鮮な気持ちでご覧になったのかも
知れませんね。私のように長年
政治のドタバタ劇を見て来た者に
とっては「ああ、またか…。」ってな
感じではありましたよ。
『強行採決』という言葉は、正確に
言うなら『強行阻止パフォーマンス』
なんですね。強行に阻止しようとする
人がいるから強行に採決せざるを
得ない訳で、全員が紳士的に採決に
臨めば、ただの採決です。ですから
強行採決は野党が演出するものです。
どうせ採決されると解ってても
本気で阻止しようとしてるていで
やらないと批判されるんで、一応
テンション上げてやる訳です。
でも、牛歩は評判悪いからやらない
んです。ま、そういうことです。
民意の力です。
衆議院の優越という決まりがあって
実は参議院で採決できなかったり
否決されたりしても、衆議院の
3分の2で再可決すれば、法案は
成立するんですね。私は本も新聞も
読まないので、テレビでしか情報は
得られませんが、現首相の思想信条も
実行したい政治課題も解ってました
ので、衆議院選挙で与党が3分の2
以上の議席を獲得すれば、必ずやると
思ってましたよ。でも、そこまで予見
して投票された方ばかりでは
なかったでしょうね。しかしそれも
民意の力です。
それにしても、いざ審議に入って
世論調査したら60%以上の国民が
反対してて、80%以上の国民が審議
不足と感じてる。しかし内閣支持率は
38%を維持してる…。支持率70%
でスタートした第1次安倍内閣で
郵政造反組を復党させ24%に
急降下、その後「何とか還元水」や
絆創膏大臣が出て来たら20%
切っちゃいましたよ。なのに、
戦争を出来る国にしても38%!
首相はこれに意を強くしたのか
次は憲法改正を目指すんだそうで
これもまた、民意の力です。
与党内から異論が全く出なくなった
原因は第1に小選挙区制です。
1選挙区に1人の当選者なので
派閥は総裁選以外に機能しなくなり、
公認候補の決定権は執行部に集中
するようになりました。第2に
政党助成金です。この制度がなかった
頃は、派閥の領袖が子分達に金を分け
与えてたんですが、今は幹事長が
政党助成金を握ってるんで、権力が
集中しちゃうんですね。で、これらを
元に戻せという議論もあるんですが、
そうなると政界全体が先祖返り
しちゃう可能性大、だと思うんです。
本当は与野党全てをガラガラポン
して、主義主張で分けて新政党を
作って貰えたらいいんですが、
そんなことは夢物語なので
何とか党内の多様な意見を取り入れ
民意を反映させる仕組みにしないと、
民主主義が機能不全となります。
そこで私の提案です。
一院制、解散権なし、党議拘束禁止、
首相公選制。これなら議員が権力の
縛りから解き放たれ、民意を反映した
政治を行えると、私は思うのですが
皆さんは
いかがお考えになりますか?
武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・水・金の朝に更新。
E-mail:
at-home-takeuchi@aqua.ocn.ne.jp
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