2015年12月17日木曜日

長野の思い出 Part2

長野は教育県と言われていますが
「そうだよな~」って思いましたよ。

ある小学校で芸術鑑賞会をした時、
学校が劇団員の為に、お昼ご飯を
用意してくれました。その学校では
全校児童が大食堂に集まって給食を
食べる習慣なんですが、私達も
児童と同じ給食を大食堂で頂く
ことになりました。ただし、一応
私達のエリアだけパーテーションで
区切ってありました。
物静かな大食堂で
私達は小声で話しながら
お昼を頂いてたんですが
突然「頂きます!」という声が
聞こえてビックリ!いつの間にか
パーテーションの向こう側に
全校児童が集まってたんですよ。
え? いつの間に?
物音一つ聞こえませんでしたよ。
そうかと思えば
カチャカチャっと
スプーンと食器が触れ合う音が
聞こえてくるだけで
話し声が全く聞こえて来ません。
そ~っと向こう側を覗いてみたら
皆黙々と食べてたんです。
小学生がですよ!

その日の演目は時代劇。
二人組の泥棒が
代官屋敷から千両箱2つ盗み出し、
立ち寄った村で悪政に苦しむ
村人を見て情にほだされ、
盗んだ金を全部ばらまいてしまう。
それが代官の耳に入り、
村人たちは一層苦しめられることに。
泥棒と村人たちは一丸となって
悪代官を取り押さえ
悪政をやめることを約束させる…。
ってなお話しでした。泥棒コンビが
ボケとツッコミの軽妙なやりとりで
子ども達を笑わせながら
村人が苦しむ場面では泣かせ
最後にはスカッとさせる、そんな
お定まりの内容ではありました。

終演後、
私達は職員室に呼ばれました。
私達が職員室に入ると
一斉に全職員が起立しました。
そして職員代表が前へ出て
胸ポケットから紙を取り出し
感謝の言葉を述べました。最後に
「本日は、有難うございました!」
と言うと、全員が
「有難うございました!」
と言って深々とお辞儀をしました。
まるでお伽噺の世界に
迷い込んだような気分でした。
もちろん、そんな経験は
演劇経験の中でその時だけでした。

その後、
私達は校長室に呼ばれました。
校長先生は「ご苦労様でした。
大変に感動しました。」と
言って下さいましたが、その後に
こんな言葉が続きました。
「教育の目的は、
皆と同じでありたいという心を
育てることです。」

(…私達、そういう芝居
やりましたっけ…?)

To be continued

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