2016年4月18日月曜日

心を預かる

森保 一(もりやす はじめ)さん
1987年にマツダ
(現サンフレッチェ広島)に入団。
1992年に日本代表チームの新監督
オフト氏に抜擢される。2004年に
現役を引退。サンフレッチェ広島の
コーチを経て、2012年に監督就任、
4年間で3回チームを優勝に導いた。

「選手を預かることは
選手の心を預かること」

森保さんは、チームを強くする為には
選手1人1人の個性を引き出すこと
が肝要だと考えました。それには、
選手1人1人と向き合い、コミュニ
ケーションを深めることが大切だと
おっしゃっています。

私もプロデューサー時代にリーダー
として仲間を率いていましたが、
その頃にこの言葉と出逢っていたら
もっと皆の力を引き出し、大成させて
やれたのではないかと悔やまれます。
未熟なリーダーは、自分はコミュニ
ケーションを深めているつもりでも、
実は自分から相手に伝えること
ばかりで、相手の気持ちを汲み取る
ということが出来ないんです。

日本人は言葉にしなくても互いの
気持ちを思いやることが出来ると
言われますが、会社の人間関係など
を見ていますと、これほど意思疎通の
下手な国民があるだろうか、と
思ってしまいます。言いたいことを
溜めて溜めて爆発する、という人も
しばしば見かけます。ですから
互いの気持ちを思いやるのではなく、
見ざる・聞かざる・言わざるのように
他人との関わりを避けることで
和を形成する、と言った方が正確
なのかも知れません。

日本のサラリーマン社会では、毒にも
薬にもならない『座りのいい人』が
出世するとも言われますが、サッカー
のような実力の世界ではそうは行か
ないんでしょう。選手1人1人と
向き合い、心通わせ、力を引き出す。
出来るようで出来ないことだと
思います。そういう監督の元で
育てられた選手は幸せですね。

武内利之の「ザッツ・ライフ」
原則、毎週月・木の朝に更新。

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