2018年6月24日日曜日

フェアプレイ

日本大学の応援歌「花の精鋭」の歌詞に
「フェアプレイ日大」という文言があり話題に
なりましたが、皆さんがフェアプレイと聞いて
思い浮かべるのは、どんなプレイですか?

私が思い浮かべるのは、忘れもしない
1972年、高校生の時に見た
ミュンヘン・オリンピックの男子バレーボール
準決勝、対ブルガリア戦での1コマです。

当時の男子バレーボールは
アニメ・ドキュメント「ミュンヘンへの道」
なんて番組が放映されるぐらいの人気でした。
それまでの男子バレーボールの試合ってのは、
サーブレシーブしたボールがセッターへ、
セッターがポーンと高くトスを上げ、
スパイカーがドカーンとスパイクを打ち込み、
相手はそれを滅多にレシーブできないので、
サーブ権が行ったり来たりって感じだったけど、
そういうプレースタイルを革命的に変えたのが
日本選手だったんです。コンビバレー誕生です!
時間差、1人時間差、Aクイック、Bクイック、
Cクイックなんて、今では当たり前の技を
初めて開発し定着させたんです。ですから、
古いプレイスタイルのチームには滅法強かった。
金メダル間違いなしと、国民は期待しました。

ところが、準決勝で対戦したブルガリアは、
なんと日本と同じコンビバレーだったんです!
びっくりしました。見たことありませんでした!
古いスタイルのチームには強くても、同じ
スタイルのチームとの対戦は慣れていない
せいか、大苦戦してしまったんです。

2セット連取され、後のない3セット目も先行
され、松平監督は浮き足立つ若手を引っ込め
ベテラン勢を投入しました。その1人が南選手で
背が高く、主にブロック要員としての起用が
多かった方です。喉から手が出るほど1点が
ほしい状況で、副審が南選手にタッチネットが
あったと判断。しかし主審はそれを認めず
試合はそのまま続行されるかと思った瞬間、
なんと南選手は主審に向かって手を挙げ
タッチネットを自己申告してしまったのです。
ところが、どういう訳でしょう。そこから
潮目が変わり、日本チームは大逆転勝利!
続く決勝の東ドイツ戦にも勝利して、見事
金メダルに輝いたんです。

審判に見つからないように反則したり
反則されていないのに、PK欲しさに
反則されたようなふりして倒れたり、
痛くもないのに時間稼ぎで痛がって見せたり、
ボールがゴールラインを越えたのに
越えていないとキーパーがアピールしたり…
そういうのとは異質のフェアプレイ精神が
思春期の私の心に刻み込まれてしまったので、
小汚いプレイを見ると
嫌悪感を抱いてしまうんですよね。

しかし近頃は多くのスポーツにビデオ判定が
導入されて、小汚いプレイが暴かれることも
あるので、そんな時は胸のすく思いです。

名もなき親爺が人生を語る世にも不思議なブログ
武内利之の「ザッツ・ライフ」日曜の午前に更新

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