2017年11月19日日曜日

介護者の責任

四肢麻痺の重度障害者の支援は
起床介助、三度の食事、入浴介助、就寝介助の他、
摘便、リハビリ、通院、その他の目的の外出など、
多岐に渡っています。郵便物の封を切り、
中身を取り出し、読めるようにするのも
大事な仕事の1つです。
1社でケアしきれない場合は、数社が関わって
1人の利用者さんを支えています。

ある利用者さんの
日曜と月曜の起床介助を担当している事業所が、
「大晦日と元旦は対応できない。」と
利用者さんに直接、伝えてきたそうです。
確かに、登録ヘルパー(アルバイト)さんは
年末年始に休暇をとる方が少なくありません。
また常勤ヘルパー(正社員)であっても、
会社の規定通りの休暇が与えられて然るべきです。
そんな中でサービス提供責任者は、
年末年始に働いて頂けるヘルパーさんに
臨時の支援をお願いするなどして、
何とか利用者さんのニーズにお応えできるよう
調整しますが、どうしても調整しきれない場合は
自分が支援することになります。なぜなら、
サービス提供責任者には
サービスを提供する責任があるからです。
それでも調整できない場合には
共に支えている同業他社に相談をします。
利用者さんに直接「対応できない」と
伝えることは考えにくいことです。

支援がなければ起き上がることすらできない
利用者さんに直接「対応できない」と言い放つ
サービス提供責任者は、どんな了見なんでしょう。
まる2日間、寝たきりでおれと言うのでしょうか。
「どうせ、どこぞの会社が何とかするさ。」と
軽く考えているのかも知れませんが、
何ともはや情けない…。
利用者さんに与える不安感・不信感を考えると、
とうてい真似のできない芸当です。

私は、その話を聞いて
初日の出を見ながら京葉道路を東へ向かって
チャリこいで行く、それはいかにも自分らしい
年の始まり方だと、やる気満々になったんですが、
数日後、日曜・月曜以外の曜日の起床介助を
担当している同業他社のヘルパーさんから
「大晦日も元旦もできますよ。」
とのお申し出を頂きました。
はなから同業他社に相談していれば
利用者さんに不安を与えずに済んだ訳です。

私は相談を受ければ、
出来る限りのことをします。
しかし、利用者さんは生涯
支援を受ける身の上であって、
私は、いつまでも担当責任者でいられる
身の上ではありません。

介護に携わるものの責任感、
私は大事だと思います。

名もなき親爺が人生を語る世にも不思議なブログ
武内利之の「ザッツ・ライフ」日曜の午前に更新

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