私が利用者さんと接する時、
病(障害)・生活・心
の三要素について考えます。
病(障害)について観察したり、治療したり、
予後予測したりするのは主に医療系サービス
の分野。生活上の不便や困りごとを解決する
のは介護系サービスの分野。私はケアマネな
ので、その分野です。もちろん医療系の方々
とも連携し、留意点を共有します。
では、心の分野は誰が受け持ちますか?
以前にも当ブログで言ったことがありますが、
介護の教育に「心」って言葉は出て来ません。
せいぜい「意欲」です。「幸せ」って言葉も
出てきません。せいぜい「満足」です。でも、
心と意欲は別物ですし、心と満足も別物です。
なのに、意欲を持って改善に取り組み、満足
すればそれで良し、介護業界ってそんな感じ
です。いわゆるQOL(生活の質)ってものは、
そのような言葉で表現できる範囲のことを
指すのでしょう。
ところが、人間ってのは実に複雑にできていて、
パズルを組み合わせるように目的が達成される
訳ではありません。何不自由なく暮らしてるよ
うに見えても、心は悲しみでいっぱいかも知れ
ません。逆にとても不自由な状態に見えても、
心は豊かかも知れません。10mしか歩けな
かった方が100m歩けるようになったから
と言って、それで心が満たされ、幸せを感じ
られるとは限りません。なので私はケアプラン
に「100m歩けるようになる」などと書か
ないようにしています。具体的な数字を書いた
方が評価がしやすいと考える方もおられるよう
ですが、誰のために、何のために評価が必要
なんでしょうか。評価をすると、利用者さんの
心が満たされ、幸せを感じるんでしょうか。
私はリハビリ病院の理学療法士ではないし、
学校の体育教師でもありません。利用者さんが
「心」を持った「人」であると思って接し、
少しでも「幸せ」を感じて頂きたいだけです。
長期目標「歩く喜びを感じることができる。」
短期目標「外出して四季の風物に触れる。」
これじゃ、やる気出ませんか?幸せを感じて
頂けませんか?評価しにくいからボツですか?
やっぱり「100m歩けるようになる」って
書いて「歩けましたね!」とか「もうちょっと
でしたね!」とか言ってる方が、よりスキル
アップされたケアマネってことになるんで
しょうか。
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武内利之の「ザッツ・ライフ」
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